
天王森泉公園に向かう途中、弁天坂を下った先に、たくさんの薄黄色の花が咲いているのが目に入りました。まるで房状に垂れ下がるように咲くその花々は、春の訪れをそっと告げるかのよう。よく見ると、小さな花の中心部から紅色のおしべがのぞき、なんとも愛らしい姿をしています。
この花は「土佐みずき」。その名の由来にはいくつかの説がありますが、一つは自生地が土佐であること。そしてもう一つは、春先に枝を切ると、水が滴り落ちるほど水分を多く含んでいることから、「土佐水木(とさみずき)」と名付けられたと言われています。
また、土佐みずきの花言葉は「清楚」。淡い黄色の小花が枝先に連なって咲く様子は、控えめでありながらも、春の柔らかな陽光に包まれ、とても優雅な雰囲気を醸し出します。その可憐な姿を目にすると、長かった 冬の終わりを感じ、心がほっと温まるようです。
春を告げる花、土佐みずき。今年も変わらず、美しい姿を見せてくれました。天王森泉公園を訪れる際は、ぜひこの小さな春の使者を探してみてください。