自然

自然 · 2025/01/08
天王森泉公園の玄関を入ると、泉館と弁天坂との間に丸い石垣が迎えてくれます。その石垣沿いの坂を登る途中で、沈丁花の花が咲き始めています。まだ蕾は赤く色づき始めたばかりで香りは感じられませんが、その鮮やかな葉に包まれた赤い蕾が凛と立ち、訪れる人々を迎え入れているようです。 この風景を見ていると 「淡き光立つ 俄雨  いとし面影の沈丁花...

自然 · 2024/12/26
今朝の天王森泉公園も、気温が3度と厳しい冷え込みとなりました。しかし、そんな中でくわくわ森の北入口にひっそりと春の兆しを感じさせる光景が広がっています。それは「蝋梅(ロウバイ)」です。この時期にしか見られない花で、半透明で鈍いツヤのある花びらが特徴です。その姿がまるで「蝋細工」のようだと例えられることから、その名が付けられたと言われています。  黄色く香り高い蝋梅の花は、少し下向きに咲き、控えめながらも気品を漂わせています。その芳香は、冬の澄んだ空気に溶け込み、訪れる人々の心を和ませてくれます。一見すると目立たない花ですが、その存在感は冬の厳しさの中で、春の訪れを静かに予感させる貴重な存在です。  寒さの厳しいこの季節、天王森泉公園を訪れてみてはいかがでしょうか。くわくわ森の北入口と湧水の森を散策しながら、この「蝋梅」の美しさに触れ、冬の自然の素晴らしさを感じていただけたら幸いです。春への思いを胸に、寒い季節も元気に乗り越えましょう!

自然 · 2024/12/25
 冬の朝、天王森泉公園の野の花苑を目指して坂道を上ると、大池のほとりに大きなシモバシラが姿を現しました。この日は今年一番の寒気が来た特別な朝で、今まで見た中でも一番大きな霜柱(シモバシラ)が育っていたのです。...

自然 · 2024/12/19
 天王森泉公園の野の花苑を訪れると、竹林へと続く小道の入り口にひっそりと佇むコクサギの木に出会うことができます。この小さな灌木は、緑豊かな葉を左右交互に2枚ずつつくコクサギ型葉序をしています。その姿は控えめながらも、竹林への入り口を彩るように存在感を放っています。...

自然 · 2024/12/18
 先々週、泉館の裏手、大池の手前で見つけたボケの花。まだ寒さの残る季節に、たった一輪だけ咲いているその姿には、なんとも言えない生命力を感じました。そのままにしておくのが惜しくなり、枝ごと切り取り玄関に飾ることにしました。...

自然 · 2024/12/18
 天王森泉公園の裏庭を散策していると、坂道を上る途中でふと目を引く光景に出会いました。濃い緑の葉を茂らせた小さな木に、たくさんの白い花が咲いていたのです。近づいてみると、その白い花は薄い黄色がかった花芯を中心に、まるで貴婦人のような優美さをたたえていました。その花は「詫助(わびすけ)」――正確には「白詫助」と呼ばれる椿の一種です。...

自然 · 2024/12/04
 朝通勤で天皇森公園に向かうため、弁天坂を降りてくると、裏門のそばにキチジョウソウが葉に埋もれるように咲いていました。先週までは茎が地を張って横に伸び、あちこちで新芽が顔を出していましたが、今日は肉厚な花弁が反り返るように咲いています。...

自然 · 2024/11/28
 ガマズミという植物をご存じでしょうか?私はこの植物が大好きで、その魅力に魅了されています。春には可憐な白い花が咲き、初夏になると赤い果実を実らせます。さらに秋には紅葉、冬には赤い実と雪化粧と、一年を通して私たちの目を楽しませてくれる存在です。...

自然 · 2024/11/20
秋も深まり、天王森泉公園の裏庭から竹林へと続く坂道を歩いていると、思わず足を止める光景が広がっていました。時雨に濡れたコンギク(紺菊)が、葉や花びらに小さな水玉を纏い、淡い光の中で輝いているのです。まるで宝石をちりばめたようなその姿は、晩秋から初冬にかけての寒く冷たい時雨に濡れる紺菊の静かな美しさを感じさせてくれました。...

自然 · 2024/11/13
日々深まる秋の風の中で、リンドウがひときわ美しく咲き誇っています。野の花苑に向かう道の傍らに咲くリンドウは、まるで短い秋の日々を存分に謳歌しているかのよう。その青紫の花は秋晴れの日に特に鮮やかさを輝かせます。リンドウの青紫色は、古くから高貴な色として尊ばれてきました。日本では、聖徳太子が制定した冠位十二階制度において、紫は最高位の冠位に用いられる色として選ばれました。それは知恵と徳の象徴でもあり、聖なる存在を感じさせる色とされました。一方、西洋でも紫は同じように高貴な色とされており、古代ローマでは皇帝の衣装に紫色が用いられたといいます。このように紫は東西を超えて共通の高貴さの象徴として知られています。

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